

「辞めたい。でも、有給は残ってる。できれば全部使ってから辞めたい。」
この悩みはすごく普通です。問題は、権利があることと現場で通ることが別、という点。
そこでこの記事では、法律の細かい話を長々とやるのではなく、通しやすい順番だけに絞って整理します。
この記事のゴール
有給消化で揉めないために「退職日をどう置くか」「何を先に固めるか」を、迷わず実行できる状態にします。
有給を消化して辞めたいとき、いちばん通りやすい考え方はこれです。
有給消化の基本設計
退職日(最終日)を先に決める → そこから逆算して有給を並べる → 引き継ぎと挨拶は「有給の前」に寄せる
ここでいう「退職日」は、よくある誤解のとおり「最後に出勤する日」ではなく、雇用が終わる日(在籍が終わる日)です。
最後の出勤日と退職日はズレます。ズレるから、消化が成立します。
| ステップ | やること | 詰まりやすい点 |
|---|---|---|
| 1 | 有給残日数を把握する | 口頭だけで曖昧にする |
| 2 | 退職日(在籍終了日)を決める | 最終出勤日と混同する |
| 3 | 引き継ぎ範囲を「小さく」確定する | 全部抱えて自爆する |
| 4 | 退職意思→退職日→有給消化の順に伝える | 最初から有給の話だけする |
| 5 | やり取りを記録し、感情戦を避ける | 口論→条件闘争に移行する |
ポイント
有給を「押し通す」よりも、退職日と引き継ぎの設計で「会社が飲める形」にしてしまうほうが、結果的に早く終わります。
まずはここからです。残日数が曖昧だと、後半で必ず揉めます。
確認の優先順
1) 勤怠システム(有給残表示)
2) 給与明細・社内ポータルの休暇管理
3) 人事・総務へメール/チャットで確認(履歴が残る形)
口頭で「たぶん○日」みたいに進めると、最後に足元をすくわれます。文字で残る形に寄せてください。
有給消化で詰まる人の多くが、ここでつまずきます。
「最終出勤日=退職日」にしてしまうと、消化できません。
考え方
最終出勤日:引き継ぎ・返却・挨拶を終える日
退職日:その後、有給を使い切って在籍が終わる日
この2つを分けたうえで、退職日から逆算して有給を並べると、話がスムーズになります。
引き継ぎは、真面目な人ほど詰みやすいポイントです。
全部を完璧に残そうとすると、有給が削られます。ここは割り切りです。
最低限の引き継ぎテンプレ
・担当業務の一覧(箇条書き)
・各業務の締切日/頻度
・見れば分かる保管場所(フォルダ/URL)
・連絡が必要な取引先(名前と要件だけ)
「読む人が次に動ける」だけで十分です。資料を作り込むより、置き場所と順番を揃える方が価値があります。
伝え方は、内容よりも順番が大事です。いきなり「有給全部消化します」は角が立ちます。
伝える順番
退職意思 → 退職日(在籍終了日) → 最終出勤日 → 有給消化の配置
言い方の例(柔らかめ)
「退職の意思が固まりました。退職日は○月○日で進めたいです。最終出勤日は引き継ぎを考えて○月○日を想定しています。残っている有給は、最終出勤日以降に消化する形で調整したいです。」
この言い方だと、会社側の頭の中に「調整の枠」が先にできます。揉める前に枠を作るのが狙いです。
拒否・圧・嫌味が出てきたら、感情で返すと泥沼になります。
ここは淡々と、論点を絞ります。
論点はこの3つに固定
・退職日はいつか(在籍終了日)
・最終出勤日はいつか(引き継ぎ/返却の日)
・有給は何日残っていて、いつ配置するか
電話より、メール/チャットでやり取りできる形が理想です。後で言った言わないを潰せます。
会社に「忙しいから無理」と言われたら?
まずは退職日と最終出勤日を分け、引き継ぎの範囲を最小化して提示します。論点を「人手不足の愚痴」ではなく「日程の調整」に戻すのがコツです。
有給を買い取ってもらうのはアリ?
一般論としては、会社が任意で応じるケースはありますが、基本は日程で消化する方が現実的です。まず消化設計を優先してください。
退職直前にまとめて取ると印象が悪い?
印象で損しないように、引き継ぎを先に終わらせる設計にします。「やることはやった」状態を先に作ると空気が変わります。
ここまでできたら、あとは詰めです。
最後の詰めチェック
・有給残日数が文字で確認できている
・退職日(在籍終了日)と最終出勤日が分かれている
・返却物(保険証・社員証・鍵など)の返却方法が決まっている
「拒否されそう」「話が通じない」「明日もう無理」なら、無理に交渉で消耗しないほうが早いです。比較の判断軸は、下のページで整理できます。
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